Message.

メッセージ

宮本豊彰

受け継がれる想いをカタチにして

私が子供の頃、個人商店のタンス店だった我が家には、部屋中にタンスがあり、モノの価値を知らない私は、よくそのタンスに、キャラクターのシールを張り付けては、父親によく叱られたものです。

私は、10代の時に父親を、20代の時にタンス屋の創業者である祖父を亡くしました。父親がメンテナンスしたテーブル。祖父が残してくれたタンスは、捨てるに捨てきれず、大人になり、子を授かって、私はその意味を考えました。触れるとなんだか温かく、子供の頃に付けた傷は残ったまま。

「なぜ消さなかったのか?」

息子とメンテナンスをしたときに、私は初めて、その意味を知りました。家具が、ずっと自分の成長を見てくれていたことを。愛着を持って、長く使い続けることの意味。その風合い。

私は、父親と祖父が残してくれた家具から、多くの事を学びました。本物を使い込むことで、古くなってもなお、審美性を高めていけるモノ。使い捨てが繰り返される世の中で、そんなモノがあるという事を、皆様に生涯かけてお伝えしていきたい。

お客様のご要望に、100%応えることの出来る家具作りを、この工場で実現したいと夢に見ました。

自らが手を加えて実現する未来のヴィンテージ家具の可能性。そして、そのモノに詰まった数々の想い。

我々の家具工場がカタチにし、お使いいただく皆様が完成形にしていく事で、使うヒトにとって何にも代えがたい、「かけがえのないモノ」として、後世まで受け継がれていくことを心から願い、私のご挨拶とさせて頂きます。

株式会社Vintage Factory
代表取締役 宮本 豊彰